第二章 地下晩餐
前回の冒険から3日が経過した頃
アラジーンの元へ一通の招待状が届いた
「ご飯食べに行こう」
この招待状の送り主はジャスミーンの兄だった
当然この誘いを断るわけにはいかない私は二つ返事でこの誘いを快諾した
万全を期してこの宴に臨む
はずだった………
宴当日、京王線を利用し住みたい街no1である吉祥寺へと降り立った。
この日を心待ちにしていた私だったが万全の状態ではなかった
何故なら前日に自分の頬っぺたの内側を噛みまくって口内はズタズタだった。
若干しょぼくれながらジャスミーン兄と合流
しかしそこはアラジーン大人の対応。自分の状況を悟られないように大人の立ち振る舞いをする
そして歩くこと10分。まだ日も沈まぬ中地下100階に位置する秘密の店へとたどり着いたのだった…
PM5:30 宴開始
まず私の前に出てきたのは色鮮やかな銀杏
私はこの銀杏を見て戦慄した
何故なら等間隔で銀杏が刺さっているからだ!
「これが高級店か…ッ!」
味に期待しつつ口の中へと銀杏を運ぶ。
「…うまい」
そして
「痛い」
先ほども説明したように私の口内はなかなかひどい状況であった。まさに傷口に塩を刷り込んでいる状況。せっかっくの美味しい料理もこれでは美味しさが半減してしまう
そこですかさず機転を利かしてハイボールを注文するアラジーン。これにより口内をアルコール消毒し痛みを消す作戦にでた。まさに臨機応変な対応。フレキシブル。次回就活するときの自己PRは「臨機応変な対応ができます」と書くことにしよう
そして続く はつ元
「…うまい!」
「たれが染みる…ハイボール追加ッ!」
食道
「…うまい」
「レモンが染みる、ハイボール追加ッ!!」
フォアグラ
「…うまい」
「鶏のフォアグラなんて初めて食べた…。ハイボール追加ッ!!!」
もはやアルコール消毒という大義名分を失いつつもハイボールの追加注文をやめないアラジーン将軍。
しかし私のハイボール追加に負けじと運ばれてくる料理
鶏たたき
ポン酢が染みるぜ、ハイボール追加ッ!
馬刺し鳥刺し
薬味が染みるぜ!!
ハイボール追加ッ!!!!
…
…
…
日も沈み辺りが暗くなった頃宴は終了した
今回100%この会を楽しむことが出来ず唇をぐっとかみしめたアラジーン
その噛みしめた口内はやはり痛かった
TO BE CONTINUED....